2009年 ARJS南信州大会 優勝チーム参戦記

赤い水玉 松岡裕佑

昨年から開催されたARJSですが、思い返せば2008年2月にメンバーのスミさんとタケプーさんに声をかけてもらい参加することになりました。昨年は3戦全戦出て、幸運にも(!?)シリーズ成績で3位という結果に!

まだまだ初心者レベルだった自分としては、レースを通じてさまざまな経験や超個性的な選手の皆さんとも知り合う機会があり、大満足の結果でした。
ただ、今年はメンバーそれぞれの都合もなかなか合わなくて、なかなか出場機会がありませんでしたが、「せめて1回は出たい!」という思いから、何とかこの第4戦に出場することができたわけです。赤い水玉にとっては、2009年シーズン最初で最後のARJSでした。

メンバーそれぞれは個々の活動をしてますが、レース前に3人での合同練習はゼロ。こころのどこかには多少上の成績をとりたいなー、というのはもちろんありましたが、とにかく最初で最後のレースを楽しもうという気持ちで朝を迎えます。
今回は前日の受付会場と宿泊場所が隣り合っていたこともあり、前日はかなり余裕を持って過ごせました。ARJSは毎回スタート時刻が早いんだけど、今回はよく眠れたような。起床してMTBをトランジットの場所まで動かしスタート地点へ。最初はラフティングです。

ラフティングは6人で1つの艇を扱うため、1チーム3名でレースを展開するARJSでは2チーム合同でラフティングを行います。そこで重要になってくるのが、「どこのチームとラフティングをするか」です。
われらが赤い水玉、本当に水系種目が苦手です。僕にいたっては、毎回出場するたびに「練習しなければ」と思いつつ、結局全然してません。ただ、今回はラッキーなことに(!?)、水系種目のことを分かってるチームと組めたのが非常に幸運でした。
ボートの上ではパドリングの指導を受けつたりしつつ(笑)、みんなで声を合わせて漕ぎ続けます。スキルの無い自分は朝の6時、7時からもう既に息が荒い・・・。

ラフティングを3番手で終え、次の種目スコア・オリエンテーリングへ。ここでは、1時間の制限時間以内に15個のCPのうちできるだけ多くのCPを取ってくることで、最終的なゴールタイムからマイナスされます。ただし、1時間を1分でも過ぎるとペナルティーとして10分加算、さらにすべて取ったらボーナスとしてプラス15分マイナスとのことでした。
我々の作戦はとにかく取れるところを確実におさえて、無理はせずに60分以内に確実に帰るということ。当たり前のようでありながら、これが意外と難しいんです。
僕が思う「赤い水玉」のいいところは、比較的チーム内で意見が割れないところかもしれません。というより、意見が対立しても、より合理的な説明をした人の意見に従ったり、あるいは強行に自分の意見を押し通そうという人がいない気がします。1人の強力なリーダーがいるよりも、3人が同程度の力関係でいて、かつ主張しすぎないというのは、アドベンチャーレースでは有利に働くような気がしています。
結果的には、9→11→10→14→12→5→7→6→13→4→3→2と13個取ったり、これでちょうど5分前くらいに戻ります。このまわっている途中でも、何度も計画を修正したり、確認しあったりしていました。また途中で自分は慌てすぎて、コントロールカードをパンチのところに置き忘れたり、CPを目の前で素通りしたり、かなりありえないミスもしてましたが、何とか仲間にフォローされてスタート地点へ戻ります。特に難しいポイントも無かったので、ここは余り差がつかないかなと思いましたが、結果的にはここの数字が明暗を分けました(後述)。

CP5からCP15までがステージ3のMTBセクション。今回のレースの大部分を占めたのがこのステージでしたが、季節柄山の中深くには入ることができない事情もあり、ほぼ乗り続けられる道をいくレース展開。なので、結果的には前後のチームがすぐ近くに常にいて、一つミスをするとすぐ追いつき追い抜かれという、かなりスリリングな展開でした。ここではタケプーさんの高速ナビゲーションが炸裂、といっても他の上位チームもやはり速く、抜きつ抜かれるの展開でしたが、CP11とCP12の間で集団でミスコースへ行ってしまったチームがあり、ここで少し差が付いたようです。ほんと、一瞬の判断でした。その後、我々も何度と無く道を誤りながらも、後続に追いつかれること無くCP15へなだれ込みました。
この時点でなんと3位!!

目の前には、あのEast Windが着替えてます。

どうなってるんだ!?と思う暇も無く、スミさんの「早く着替えてっ!」という激に追い立てられながら、懸垂下降の準備。

ステージ4のキャニオニングの前に、懸垂下降でその沢へ降ります。
ここの懸垂下降が、今回の目玉の一つでした。と同時に、自分にとっては大変な目に遭った場所でも・・・

なんと80mの橋げたの上から、垂直で降りなければいけません。ちなみに、足の付かない状態での空中懸垂は実は初体験・・・。
この準備不足が結果的に大変な自体を引き起こすしてしまうとは・・・

横一列に3人が並び、互いにスリングで結び付けあって、一緒に降りていくのですが、自分が足を話した途端、頭が下に。最初は平行くらいの状態だったけど、ドンドン頭がおちていってしまいます。何とか体勢を立て直そうとするも、全然うまくいかず、橋げたの上からも指示を受け、仲間からも色々と言われるがよく分からず、そのうち力だけがドンドン抜けていて、手の握力も厳しくなってきました。
とにかく腕がつらいので、「このままでいいので早くおろしてくださいー」といって、降りていくことに。結局自分で速度がコントロールできないので、真ん中のスミさんを引っ張っていってしまい、スミさんに「ちょっとまってー」とか言われるも、「どうにもなりませーん」と応えるしかなく。
40m位降りた辺りで手の力もいよいよ全く入らなくなってきました。最後の
20m位はほぼ何も握らず、運命はスミさんと繋がったビレイのみ。体も全く動かせないので途中でなぜかタケプーさんと激突するわで大変でした。最後はスタッフの人に、重量挙げの重量のように受け止められ、下におろされ・・・。

レース自体は主催者の方で二重三重の安全対策を講じてくれている部分もあるのですが、やはり自分の身は自分しか守れないわけで、その点を少
し甘く見ていたことを、レース後には反省しました。やはりある程度スキルが必要な種目は、事前にきちんと講習会を受けるなりして身につけておくべきでしょう。そうした経験も経ることで、総合的なアドベンチャー・スキルも身についていくのだなーということを感じました。

下に降りても30秒くらい動けず、でもタケプーさんの「いくよー」という声に無意識に反応して体を動かします。そこからキャニオニングへ。この辺りで両足の太ももが完全につっていることに気付きましたが、でも止まるわけにもいかないし、後ろのチームは凄い速さで降りてきたのも見えていたので、とにかく前に進みながら、時折足を伸ばしてごまかしながら進みます。
そして、しばらくするとなぜか後ろからEast Windが凄い勢いで追ってきます。
えっ!?、ていうか先に懸垂下降してたじゃんとか思いながら、とにかくCP16へ。ギリギリうちらが先について、ここでも懸垂下降とロープにハーネスをかけて滑り落ちていく。結局そのまま下まで降りていき、CP17へは2位で到着。

ここまできたら、ゴールはすぐ目前。最後の種目はリバースイム。文字通り、天竜川をウェットスーツ着て泳ぎました!!
やる前から、何でこの寒い中泳ぐのよ!?、と思っていたけど、実際のところはウェットスーツを着てキャニオニングをしてきて体温はかなり上がっており、逆にこのリバースイムがいい具合にクールダウンしてくれました。川の流れにのって、気持ちよくバタ足しながら下ります。天竜川ライン下りの船からは、怪しい目で眺められながらも、とにかく最後まで3人で一緒になって押したり引いたりしながら進みます。まさにチームワークのアドベンチャー!!

前に追いつくわけでもなく、後ろから追いつかれるわけでもなく、そのまま下ってCP18へ。
あとはボートを担いで、1.5kmほどランでゴール。タイムは13:20。スタートが6:30だったので7時間弱で、ゴールタイムは3位でした。

ゴール後は温泉に入ったり片付けをしたり、ゴールチームを出迎えたり、お土産買ったりして過ごして、17:45から表彰式へ。
East Windがスコアオリエンテーリングで全ポイントを取った分、6分オーバーしてペナルティーでマイナス45分というのを聞いていたのと、後ろのチームとのタイム差とも考えて、3位以内はいけたかなと思いつつ、オリエン次第ではもしかしたら・・・とも思いつつ、結果を待つと・・・・。

なんと、優勝してしまいました!!

アドベンチャーレースで優勝したのは初めてで、本当にびっくりでしたが、結果的にスコア・オリエンテーリングのスコアが明暗を分けたようでした。

今回のレースはなかなかの強豪ぞろいだったし、まさか優勝するとは全く思ってもいませんでしたが、結果的にミスが少なかったのとスコアオリエンテーリングで確実に点を取れた、あとはラフティングで助かった(すみませんっ!!)、そんな諸々がうまく組みあわさったおかげかもしれません。
正直いって、自分は昨年同様、特別に何かで貢献できた点は無いのですが、それでもチームとして優勝できたことはうれしかったです。特に赤い水玉では毎回色々と二人から勉強させてもらってるので、今回もたくさん学ぶことができたし、本当にありがたい!!

またこの大会ではさまざまな特別賞が用意されていて、面白かったですね。
アドベンチャーのこの表彰式の雰囲気がまたいいんです。選手もある意味運営者の一部で、一緒になって盛り上げ、勝ち負けも大事だけど、結局みんな満足して帰っていける遊び、というのが何より最高でしょう。別れを惜しんでか、話に花が咲いてか、なかなかみんな帰らなかったり(笑)。

レース途中では、地元の方が自主的にエイドを出してくれてたり、消防隊の方も自主的に見に来てくれてたり、地域全体で受け止めてくれてる感じもして、ほんとにまた来たいと思う大会でした。何より若返りの温泉もあるし、食べ物もおいしいし(初めて知りましたが、飯田市のりんごは最高に美味い!!)、さらに川も山もある豊かな自然。そして温かい人たち。

そして今回のコースディレクターの飯島さんと主催者の皆さんにも、心から感謝です。

時期の延期に伴いコースセッティングで苦労されたともお聞きしましたが、1日の中にさまざまなアウトドアのアクティビティーがこれほどまでにコンパクトに組み入れられていて、終わってみたら感動しつつ、とても楽しむことができました。

最後に、これからアドベンチャーレースに参加しようかな、と考えてらっしゃる方へ。

僕もまだまだ初心者なので偉そうなことはいえませんが、そんな僕でも、チームメンバーと力を合わせれば、優勝の可能性だって十分ある、そこが何よりもアドベンチャーレースの醍醐味だと思います。個々のスキルが高いだけでは十分ではなく、何よりもチームとしてのバランスがレース結果に繋がるような気がしてます。また、これほどコンパクトにさまざまなアウトドアの遊びを体感できる機会はそう無いとも思います。忙しいけど色々やりたいという方、是非ともARJSはお勧めですよー。

最終更新日 2009年11月16日

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